
すれ違いが重なって運命になる。悲劇の展開、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」 |

自分の想像もつかないような事が起こった時、人はどんな反応を示すのだろうか。
泣く? 笑う? 唖然とする?
色んな想いがいっぺんに降り注いだ時、 「笑いながら泣いてしまう」時が来るのだろう。 絶頂から絶望へと。 その気持ちが落ちていってしまった時に。
ただ泣くだけではあまりにも悲しすぎる状況だから。
ページをめくるのが今回ほど怖い回はなく、 そして衝撃の結末が待ち受けていた・・・! それはまさに「悲劇」と呼ぶにふさわしい展開だろう。 そんな「ボーイズ~」の“ちはるちゃんお見舞い編”を振り返ってみよう。
■【会いたいから、会いに行く】 あの衝撃の夜が明けた翌週。 いつも通り会社に行ってみると、愛しのちはるちゃんが・・・いない。 同僚に聞くと今日は風邪で休みだと言う。 心配でメールをしてみると、思ったよりもヒドイ状況のようだったのだが、 ちっとも田西を頼る感じはなかった。 そんなちはるが心配になった田西は・・・

彼女が住む街へと来てしまった。
心配で。 いや。 会いたかったから。 大好きなキミに会いたくて、来てしまった。
恋は、時に思いもがけないパワーを人にくれるものだと思います。 普段だったら絶対しない行動をしてしまう力を。 どっから湧き上がってくるものなのか・・・ぐんぐん出てきてしまう。 大好きな人への気持ちが溢れてしまってるからなんだろうなぁ。 溢れてしまったものが、そのままそのパワーに変換されるんでしょう。
年賀状に書かれた住所を頼りにここまで来たけれど、 ちはるちゃんに了解を取ったわけではなかった。 来た事を伝えようと彼女にメールを送るが・・・ 返ってこない。 寝てるかもしれない。だから気付かないだけなんだと。 帰ろうと思ったその時、ちはるちゃんからのメールが届く。
「うれしい!ずっと独りでさみしかったの・・・」
是非お見舞いに来て欲しいとの事。 感極まった田西は、早速スーパーへ行き精のつく食べ物を買い、 薬局で薬を買い・・・一応、ゴムも買っておく。 一縷の望みというか期待を頂いてしまうのは男なら誰でも、ですよね。
さて住所を見ながらちはるちゃんの家へと進んでいくが・・・ その途中にはソープ街が。 ワイルドなところに住んでるなぁ・・・と思っていたら、 着いてしまった。 大好きな、ちはるちゃん家に。 その扉の前に立ち、再び感極まった時、その扉が突然開く!!
 「? あんた誰?」
確かに植村と書かれた表札。 その部屋から出てきたのは田西の全く知らない女性だった!? 間違えたと思ったその瞬間、「あんたが田西か」と言われ・・・!?
■【ちはるちゃんの、部屋で】 彼女に言われるままに部屋に入っていき、そこにいたのは・・・
 「な、なんで田西さんが?」「?」
田西が来た事を、驚いているちはるちゃんがいた。 え? な・・・ん・・・で・・・?
そしてその横で笑い転げている、知らない女性。 ちはるちゃんが「しほちゃんっ!!!」と呼ぶ女性。
そう、しほと呼ばれる彼女が勝手にちはるの携帯をいじって返事をしたのだ。 想定外の出来事に戸惑う二人。 けれどそのしほちゃんの計らいが、二人を引き合わせてくれた。
そんなしほちゃんは、ちはるちゃんの隣の部屋に住む現役ソープ嬢。 暇だった彼女は、ちはるの部屋に遊びに来ていたのだった。 そして出勤時間だからと部屋を出て行くしほちゃん。
今、この部屋には田西とちはるの・・・二人しかいなかった。

その部屋に香る、ちはるちゃんの甘い匂いにようやく気付く田西。
とにかく必死に看病する為に生姜入りの紅茶を作ったり、 ネギをタオルに入れて首にまかせたり・・・ 一生懸命な田西。 一通りの看病が住んだので帰ろうとする田西に・・・
 「ダメェ。もうちょっと一緒にいて」
ぬぉおおおお。 最強の可愛さですねコレ。 手を伸ばして、まだ一緒にいたい・・・そんな意思表示されたら、ねぇ? もう男ならイチコロです。 手を差し出されるのって、すごく嬉しい事なのですよー 自分を認めてくれてるっていうか。何かこう、必要とされてる感じがイイのです。
そしていつやらちはるちゃんは寝てしまい・・・ 書き置きしてさて帰ろうと思ったその時、マンションの入り口で泥酔している人が・・・
 「し、しほさん!?」
仕事帰りの・・・しほがそこに、いた。
■【ちはるちゃんの、隣の部屋で】 そのまま放っておくわけにもいかず、 担いでしほの部屋まで送っていく田西だが・・・ 玄関でまた寝てしまうしほをベットまで運ぶ。 が、そこで帰ろうとまた玄関に向かう・・・が。
「せっかくだから、あたしの肩もんでいきなさいよ」
という鶴の一声でそのまま終電を越えてしほの部屋にい続ける事に・・・ その間にちはるちゃんの自分に対する想いを聞く田西。 あのラブホテルに泊まった金曜の夜・・・ちはるはやりたかったと言う。 そんな微妙な女心に混乱しながらも、今目の前にいるソープ嬢に欲情する田西。
このままではあっさり過ちを犯してしまう。
どうする!? 考えた結果、出してしまえば問題ない、 という事でしほの部屋のトイレでオナニーする事にしたのだが・・・

そんな場面をしほに見つかってしまう田西。
大爆笑のしほ。 その声がちはるに聞こえてしまうのではないかと焦る田西。 下半身丸出しのまま、また部屋に戻っていく。
ギラギラにたった「それ」を見たしほが・・・
 「ぬいてやろうか?」「へ!?」
トンデモナイ提案をしてきたのだった。
そして一方その頃、眠りについたちはるちゃんが目を覚まし、 田西への想いを募らせていた。 そんな彼女に、一通のメールが届く・・・
■【幸福と悲劇は紙一重】 その甘美な誘いに大きく心が揺らぐ田西。 いや揺らぎますよ。これで揺らがない男はいないでしょう。 たまってる時に、現役風俗嬢から言われてごらんなさい。 これで揺らがなかったら何かがおかしい。 その先一歩を踏み出すか踏み出さないか、ここから問われるのは想いの強さ。
大好きなちはるちゃんの為に、その誘惑に頑張って勝とうとするのだが・・・ 「フェラは浮気のうちに入らない」というしほの言葉に揺らいでしまう。 隣でちはるちゃんが寝ているので、生フェラは無し、という事になり 薬局で買ったゴムがここで思わぬ活躍をするのだが・・・ さあいよいよ開始!というところでちはるちゃんの顔が脳裏によぎる。
寸前でストップをかける田西。
 「せっかくの好意を無駄にしてすみませんが、お、俺にはやはりちはるちゃんが」
とチンコ立てながら宣言。 よく言った!よく言ったよ田西! スピリッツ読者の男性は全員涙してる。 ここでそう言えるやつは全男子人口の1%にも満たないのではないだろうか。
男だ田西!と感動してたその矢先、 しほが最後いきり立ったチンコを・・・
 「あんたも寸止めで大変ね」「!!」
限界の限界まできてた「そいつ」はそのなでなでで・・・出てしまった。 ドックンと。ドクドクと。
そして次の瞬間、更にとんでもない事態が田西を待ち受けていた。
 「しほちゃーん」
隣で寝ていたハズのちはるちゃんが・・・しほの部屋に入ってきたのだ!! あまりに突然の出来事。 とっさに洋服タンスのドアの陰に隠れる田西。
田西の看病がきいたのか、すっかり元気になったちはるちゃん。 しほに話があるという。 ずっと、ずっと考えていた人の事で。 手ひどくフラれた、この間までの恋愛。 だからもうコリゴリだと思っていた。
けれど、けれど・・・!
 「私、田西さんのこと好きになっちゃった」
衝撃の告白・・・! ついに、ついに想いが通じ合ったのだ。 ちはるちゃんの心の氷が解けたのだ。 壁が、取り払われたのだ。 そして当の本人は、ドアの影に、下半身むき出しのゴム装着(発射済み)でいたのだった。
空回りだけど一生懸命なトコが好き。
大好きな子は、見ていてくれた。 ちゃんと、見ていてくれた。 そんな想いを、すぐに伝えたい。 大好きな・・・田西に。
スっと携帯を取り出すちはる。
その指で、大好きな人の元にダイヤルする為に。
 「田西さんに言うの。好きだって」
今、その想いがものすごく強いから。 薄れてしまわないうちに、この想いを伝えてしまいたい。 そう思い、電話がかけられる。 田西の携帯へと。
今田西の手の中にある、携帯へと。
その着信音は、自分の後ろのドアから聞こえてきた。
え・・・

絶望的な、状況。
下半身むきだしで。 ゴムつけてて。 もうすでに出ちゃってて。
何も、言い訳が出来ない。
何も、悪い事はしてないハズなのに。
キミへの想いを、貫いたハズなのに。

すべてが終わってしまった夜。
二人の心は一瞬だけ繋がって、次の瞬間、信じられないほど遠く離れてしまった。 通じ合っていたハズなのに。 幸せになれるハズだったのに。 ほんの少しのすれ違いと、運命のイタズラが、 悲しすぎる「悲劇」を生み出してしまった。
これが恋愛か。
幸せと悲劇は常に表裏一体なのかもしれない。
どんなに幸せな状況になっても、たった一つの事で全てを失ってしまうかもしれないのだ。 そう思うと、ホント怖いと思うのだが、 それもまた人生、そして運命なのだろう。はぁ・・・可哀相すぎる田西に合掌、です。
■【まだ、ドラマは終わってない】 というわけで確実にもうダメダメな展開になってしまった田西。 こ、これはねぇ・・・いくらしほちゃんが弁明してもダメだろうし、 何より弁明しなそうだしなぁw いや、正直田西が過ちを犯すのは犯すと思ったんですよ。 けど今回男を見せてやるじゃん!と思っておきながら、 この結末は・・・いやはやハラハラドキドキ、全くよめませんでした。
ホントに可哀相で、このレビュー書こうと思うまでもう1回読めなかったぐらいですから。
個人的には好き合ってる同士がくっつけないのってホント悲しいと思うのですよ。 勿論恋愛はそれでも上手くいかないから恋愛だって、河下先生も言ってましたけど。 この展開はなぁ・・・はぁ。やるせない気持ちになります。
◆ちはるちゃんはこれで戦線離脱か!?いやいや・・・
 「また青山さんだ…」
真夜中にきたメールの送り主。それは青山くんだった。 田西と、ちはるをくっつけてくれた・・・青山くん。 いつちはるの連絡先を聞いていたのか? そして彼のアタックは・・・この前言っていたアレか。
 「時々、隣の芝がすっげえ青く見えるんですよね」
人のモノが欲しくなる・・・青山くん。 登場時からずっとこの展開になるだろうなぁと思っていましたが・・・ 次回、傷心のちはるちゃんを青山くんが付け込むのか!? この伏線があったからこそ、この先まだドラマは待っているという事になるのだ。
◆役者が揃いつつある・・・ボーイズ・オン・ザ・ラン それぞれの登場人物が少しずつ交錯していき・・・運命も交錯していく。 大きな波があり、小さな波があり、少しずつ進んでいく物語。 9回裏の青春は、長い長い延長戦へと入っていく・・・
この遅咲きの青春劇は、また始まったばかりなのだ。
------------------------------------------------------------------- ■【花沢健吾作品バックナンバー】 ◇青春は、まだ終わってない。「ボーイズ・オン・ザ・ラン」第1巻発売!! ◇天国と地獄が駆け巡る、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」 ◇守れるか、本気になれるもの。衝撃の展開、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」 ◇【花沢健吾特集・後編】遅咲きの青春を駆け抜けろ!「ボーイズ・オン・ザ・ラン」 ◇【花沢健吾特集・前編】ルサンチマンをもう一度読み解く! ◇その世界は現実よりも現実なのだ「ルサンチマン」 花沢 健吾
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いーのだ。ラジオ2御礼&録音版公開!(※終了しました) |

大変遅れてしまいましたが、12月29日に行った「らじお100%~いーのだ。ラジオ2~」。
今回も瞬間最大276名・延べ529名と非常に多くのリスナーの方に聴いて頂きました! 皆様本当にありがとうございます。 掲示板の書き込み数も1000を越え1400までいくという、 かなり熱い夜が展開されました・・・
まあそんな皆様の熱さとは裏腹にグダグダな内容は前回と変わらずw
むしろ前回よりもグダグダ感130%増しぐらいです。それってヤバくない・・・? 思うがままに喋り、 萌えキャラの話をする時だけ元気になるという分かりやすい放送です。
「そんな放送をもう一度聴きたい!」 とか 「聞き逃したけど聴いてあげてもいいんだからねっ!」 とか言われるとちょっと心を掴まれますが、そんな方々は 是非今回の録音版をダウンロードして聴いて頂ければ幸いです。
えー、一応内容は以下の通り。 企画・構成はすべて今回録音協力して頂いた蒼い髪~のシータさんによるものですw
------------------------------------------------------------------- その1 59分57秒 こどもと嘘の健全パート ◆はじまりの挨拶・今年のベスト20マンガ発表(20位~11位)
その2 35分46秒 河下水希パート ◆氷姫奇譚について・いちご100%について
その3 24分30秒 2人の悪戯パート ◆今年のベスト20マンガ発表(10位~9位)・スノウムCM
その4 50分32秒 制限解除パート ◆CM明け・今年のベスト20マンガ発表(8位~5位)
その5 37分29秒 深夜のマッタリパート ◆今年のベスト20マンガ発表(4位~1位)・まとめ・プロポーズ! ------------------------------------------------------------------- 番組内でかけていた音楽は、 「西野つかさスレ」にいらっしゃるyuukissさん作「tsukasa's happy end 」という曲です。 名曲です。yuukissさんありがとうございました!
というわけでダウンロードは下記より。(「コンビニエンスあぷろだ」さんを使用)
イラストbyminaさん。 あけましておめでとうございます。イラスト大感謝!勝手に使ってごめんなさい。
※ダウンロードは終了しました!ありがとうございました~
尚、ラジオを聴かれる際は当日連動していた掲示板を見ながら聴くと、 より一層グダグダ感が楽しめていいかと思います。
→らじお100%感想掲示板
また当日ラジオを聴かれた方、 今回録音版を聴かれた方はアンケートにお答え頂けると幸いです。
2006年もネトラジ企画はある予定です。 水面下で色々進行中・・・?次回は一人っきりじゃないかもかも? ちょっとだけご期待ください。
■【参考リンク】 ◇「らじお100%~いーのだ。ラジオ2~」のお知らせ!
第一回のねとらじ記事へのリンクです。前回がどんなのだったかをご参考までにどうぞ。
 ※前回のネトラジのバナーです。
◇「らじお100%~いーのだ。ラジオ~」のお知らせ ◇「らじお100%~いーのだ。ラジオ~」ご視聴ありがとうございました。 ◇「らじお100%~いーのだ。ラジオ~」録音版公開!※公開は終了しました。 ◇「らじお100%~いーのだ。ラジオ~」第3部公開です!※公開は終了しました。
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2006年・いーのだ。スタート! |
イラストby山子さん
あけましておめでとうございます!!
テンプレ変えて心機一転です。 今年は戌年ですが猫のテンプレなのは仕様です。 戌だからこそ猫を押す。そう今年は未曾有の猫イヤーになる事間違いなしですよ! 猫村さんもびっくり。
去年はまさに「いーのだ。」が大きく成長した年になりました。 また「いーのだ。」を通じて多くの人と知り合い、また会う事が出来ました。 これはブログやってきての最大の喜びです。 今年もまた去年以上に沢山の方々と知り合い、お会いしたいと思ってます。 (特に2005年は最後の最後で凄い方々に会えましたからね・・・)
いちごに頼っていた2005年でもあったのですが、 頼みのいちごはもういません。 マンガ系サイトとしてもっともっと成長していけるよう頑張っていきますので、 皆様今年も是非宜しくお願い致します。
■【2006年のいーのだ。はこうなる!】 今年は去年少し予告したように、 いーのだ。の運営方針を少しずつ変えて行く予定です。 マンガメインなのは変わりませんが(そこが変わったらサイト名変えなきゃならんくなるw) 「いーのだ。へっどらいん」というカタチで、 マンガ系のニュースを少し取り扱っていこうかなぁと。
また「惚れコマ」というコーナーで、 気になった1コマを元に毎日プチ感想?をやれたらいいなぁと思ってます。 どちらもスタートしてから考えますが、 この2つが今年いーのだ。に加わる要素です。
というわけで今年も「マンガがあればいーのだ。」を皆様宜しくです。 蔑んだ目で見てもらえれば幸いです。
<関連> ◇「マンガがあればいーのだ。」的、2005年マンガベスト20!! ◇マンガがあればいーのだ。で今年輝いていたベスト記事20!
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